パルムフェンス キャンペーン

D&D3.5 オリジナルキャンペーン資料

第5.5話 「秘密結社TRINITY(The Secret Society TRINITY)」

■冒険の導入
海底洞窟は閉じられた。多くの謎と共に。
ヴェラダインの人々は、相変わらず足元に忍び寄る影に気づきもせず、無防備に平和な日々を暮らしている。
だが影の存在に気づいている者は、今日も一見平和そうに見えるヴェラダインが恐ろしく思えることだろう。何よりも人々が気づいていないことに。
水棲グールはどこから来たのか?
そして海底の洞窟で何をしていたのか?
ファブスター家の秘密とは?
暗躍する影の正体を明らかにできるだろうか?!

 

■参加キャラクター
(1) アノーリオン     :半エルフ、男、クレリック2(ラサンダー) / ファイター2
(2) ウズサロ       :半オーク、男、バーバリアン4
(3) フィル・オニキス   :エア・ジェナシ、女、スワッシュバックラー3
(4) ザック        :ノーム、男、ウィザード4
(5) ナイロ        :エルフ、男、ローグ4
(6) ミセル・スカーレット :半エルフ、女、バード4

 

■冒険ログ
ヴェラダインの養殖業の危機を救った冒険者たちは、漁業ギルドから多額の報酬を得た。依頼を達成し、冒険は終わった。だが……多くの謎を残すこととなった。

ひとまず戦利品をお金に換えようと、不気味な模様の描かれたクリスタル製の扉を売ることに。
いつも通り馴染みの雑貨屋「マルセイ百貨店」に扉を持っていくが、あまりに不気味な紋様から、カースド(呪われた)アイテムではないかと疑われ、魔術師ギルドで鑑定書を貰ってくるように頼まれた。幸いにも呪いはなく、扉は無事に売り払われた。
冒険の成功を祝うささやかな宴の後、いつものように目を覚ますと、ヴェラダインの衛兵たちが冒険者を訪ねてきた。昨夜、百貨店の店主マルセイ氏が何者かによって殺害されてしまったのだ!!
マルセイと最後に会ったのが冒険者たちであったため、彼らは重要参考人として、ヘルム寺院兼衛兵詰め所へと連行されてしまう。もちろん彼らには身に覚えのないことで、警備隊長エドガーも理解はしてくれた。
しかし冒険者たちは、自らの無実を自らの手で証明せねばならないのだった!

冒険者たちは手分けして情報収集へと赴いた。

犯行現場であるマルセイ百貨店を調べると、マルセイ氏は自宅でくつろいでいる所を、突然後ろから襲われていた。痛いの首の後ろには、何かの刺し傷もあり、そこから毒も検出された。また部屋は何かを探すように荒らされており、昨晩売却した”不気味な紋様の描かれたクリスタル製の扉”は無かった。

この”扉”に目を付けた冒険者たちは、魔法使いギルドそして……ヴェラダインの裏社会をとりまとめるマフィア・盗賊ギルドで情報を集めた。

f:id:dndviva:20190322185901p:plain[秘密結社TRINITYのマーク]

すると……。この紋様は、逆三角形のそれぞれの頂点が「邪神シャア」「デヴィル」「信徒」を表しており、「TRINITY」と呼ばれる存在するかどうかも分からなかった謎の秘密結社のシンボルだった!!

TRINITYは、およそ100年前の巨人戦争の時代に、秘密裏に創設された組織とされ、悪魔召喚によって多大な貢献をしたと言う。
その創設者こそ、評議員フェルディナン・ファブスターの曽祖父「ネッド・ファブスター」である。

地方領主の息子、若きネッド・カーミッシュは、巨人との戦争に自らの魔法の能力を活かそうと、悪魔召喚の儀式を研究していた。しかし当時の彼はまだ未熟で、悪魔召喚に成功するも制御できず、暴走した悪魔によって屋敷を半壊させてしまう。一族の恥さらしとして、家を追い出された彼は失意の中、ヴェラダインに移住する。
だが彼の野望の火は消えておらず、名家ファブスターの令嬢モニークの優しさに触れたことで、彼は再び研究に没頭した。そしてついに召喚の儀式を成功させ、ヴェラダイン軍は魔界のデヴィルたちの圧倒的な力で、悪魔の軍勢を遥かパルム山脈に追い返したと言う。
戦争後もTRINITYはヴェラダインを影から操っていたとも噂されるが、組織の構成、アジト、目的すらも明かされぬまま、いつしか歴史の闇に消えたのだ。

その秘密結社TRINITYは存在したのだ!!

冒険者たちはファブスター家に疑惑の目を向け、フェルディナン氏を訪ねるが、見知らぬ使用人が応対し、ぶっきらぼう冒険者を追い返してしまう。疑惑を濃くしたアノーリオンは、”ディテクト・イーヴル”を屋敷に向けて放つと、館内から確かな『 悪 』の存在を感知した。
そこでフェルディナンの盟友であり、ラサンダーの最高司祭でもあるシュウに事態を報告すると……。
フェルディナンはTRINITYの一員ではなく、それどころか対抗組織である「Dawn of Horizon(暁の地平線)」を創設し、曽祖父の陰謀を暴こうとしていたのだった!またシュウ自身も対抗組織の一員として名を連ね、影ながらフェルディナンの活動を支援していたのであった。

これまで明らかにされていなかった悪が暴かれ、ついに彼らは大胆な行動を取り始めた。今やファブスター邸は悪の巣窟であり、フェルディナン氏の安否が気遣われる。
冒険者たちは、フェルディナンを救うため、入念な準備をしつつ、救出の計画を練るのであった。